【プレイ解説】マイケル・ジョーダン「ズレを生み出すフットワーク」

バスケットボールの神様Michael Jordan(マイケル ジョーダン元シカゴブルズ)

ドキュメンタリーのラストダンス関連で過去動画も沢山出ていますよね?

今でも美しく参考になるジョーダンのプレーを教材に解説をしていきます!

今回注目するポイントは「ズレを生み出すフットワーク」について!

ポストプレーを中心に解説しますが、これはインサイドやビックマンだけでなく、アウトサイドや小柄な選手でも意識して欲しいスキルです。


ジョーダンのポストプレーといえば”Turnaround fadeaway”(ターンアラウンド フェイダウェイ)

背中を向けた状態から空いている方向にターンし、後ろに飛びながら打つジャンプショットが有名です(動画最初のシュート

勿論ジャンプ力があるほど相手との距離を空中で作れる為、背が高く能力の高い選手が使えばそれだけでも武器になりますが、ジョーダンの凄い所は「飛ぶ前」の動きです。




0:27からのプレーに注目。

フットワークで相手をかわしシュートを決めています。

見て欲しいのは1ドリブルついてから足を広げたこのステップ!

左肩をぶつけて押し込むと思わせてステップしながら体をひねり、ロールで抜くか画面右にターンシュートを打つフェイクをかけます。

この脚を広げる幅が大きく鋭い

ジョーダンはロールからドライブでダンクに持ち込む身体能力と、左右両方にターンしてシュートを決める技術があるので動画で見る以上にDFは引っかかりやすかったと思います。

左足が完全にDFの右足より外に出ているので、相手は抜かれないよう回り込むか下がらざるをえません。

この時幅が小さく相手の足幅の中にステップしても相手は反応せず、大きく足を出してもゆっくり浮いていると相手に追いつかれます。

相手を崩しイニシアチブを取る鋭く大きなステップ。

この時点で勝負はほぼ決まりです。

逆(画面左)にターンして相手の姿勢が崩れているのと、シュートチェックに来るのを予測して小刻みにステップインしてゴール下でフィニッシュ。



続いて0:55からのプレー。

ポスト近辺からボールを貰おうと移動しつつ、貰った瞬間!

日本でこのシチュエーションだと1.2ステップで右→左足着地し正対するか、そのまま両足ストップで半身のままキープする事が多いと思います。

ジョーダンはこの時大きくスタンスをとって両足で正対して着地。

このおかげで後ろの右足で踏み込むことができます(1.2ステップだとトラベリング)

右足を踏み込んで抜くぞ!と仕掛けているのですが、この時の左足も既に相手の右足より外にあるのでDFは抜かれないように画面右に大きくスライドしてしまいます。

その状態でDFから見て逆に踏み込んだので、コースに入ろうと粘りますがバランスを崩してしまいます。

冷静に横にドリブルで移動してジャンプシュート。



最後に1:26でボールを貰ってからのプレー。

ボールを貰った瞬間に1ドリブル、この直前に左足を引いています。

相手は腕でジョーダンの背中にコンタクトしていたので、足を引くと背中から腕を離されます。

するとDFは、前に詰めるか待ち構えるかを判断するので後手になりやすいです(詰めなければその場でシュートや引き足でスペースを作れる)

DFは踏み込み手を伸ばしてスティールを試みますが、腕だけでなく体ごと前にいってしまいました。

ジョーダンはDFの逆を攻めるバックターンを選択、このムーブで完全に相手を揺さぶりました。

この時左足を相手の足より遠くに出さないと折角出来たズレを活かせません、速さだけでなく足の置く位置が大切。

遅れてコースに入ろうとするDFの更に逆にターンして止めのジョーダンの代名詞、フェイダウェイ(後ろに飛びながらのジャンプショット)でフィニッシュ。

最後のターンで置いた足の位置もDFから遠い位置、かつシュートに行きやすい両足の歩幅や角度でストップしているのでシュートに安定感が生まれます。

この足の位置取りは選手の体の使い方やシュートフォームによっても変わるので、自分と似たサイズや動きの選手のプレーを見まくるとヒントを掴みやすいです。(それかワークアウト受けに来てください笑)



3つのプレーを見て如何でしたでしょうか?

意図を持った正確なフットワークは、派手なボールムーブやスピードが無くてもズレが作れるという事を引退直前の35歳だったジョーダンから学べると思います。

シカゴブルズでのラストシーズンだったこの年、ジョーダンは2Pシュートをリーグで最も決めています。

カールマローンやシャキールオニールといったインサイドを差し置いてSGのジョーダンが3Pライン内でスコアを量産できたのは、1度目の引退からの復帰後ポストプレーを増やしたからと言われています。

(今とは3Pの試投数も価値観も違いましたが)

現代バスケは3Pの優先度が増しスペースが広がった分ペイントにアタックする為にP&Rやカッティング、アウトサイドの1on1からのドライブを狙う為インサイドのスペースを狭くするポストプレーの割合や技術習得の優先順位が低くなっていると思います。

しかしポストプレーが必要なくなった訳では決してなく、特にフットワークは最も向上に時間を費やすべき能力の一つです。

アウトサイドの選手でも、

・サイズのミスマッチを攻めるときに

・ハードなディフェンスからボールをキープする為に

・インサイドまでドライブしたけどシュートに持ち込めない時の次の手段に


など使う場面は多々あります。

特に「フリーのシュートは入るけど、ボールを持つとDFを振り解けず打てない選手」

そんな選手ほどオンドリブルからのシュートだけでなく、ピボットやポストプレーを練習し「ズレを生み出すフットワーク」からシュートを決めて欲しいと思います。



スキルポイントまとめ

①踏み込みは鋭く大きく!自分が主導権を取る。

②足を置く位置にこだわる!足を出すときは相手の足より外側に。

③シュートに繋がる流れを!ズレを作れたらそこからシュートまでをスムーズに。



次回はステファンカリーのシュートの安定感に迫ります!

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